シーラーの施工仕様書には、最近「"濡れ感"が出るまで塗装」
と書いてあるのですが、下の写真がまさにその濡れ感が出ている状態です。
O様邸の屋根は二回のシーラー塗装でしっかりとした濡れ感が出てくれました。
ところで何故シーラーを塗らなくては、ならないのかご存知ですか?
シーラーの役割は、おおむね二つあります。
一つめは、素材に浸透させて表面を強化するため。
そしてもう一つは、仕上げる塗料と素材の密着を高める、言わば接着剤の役割です。
一回目の塗料で浸透させ、つまり奥底へ染み込んでしまって表面にシーラーが
ほとんど無い状態で塗り重ねていっても上塗料と素材の密着が弱いまま、
ということになってしますのです。
こうした事で起こってしまったたくさんの密着不良の報告に困った塗料メーカーが、
最近になって濡れ感がでるまで塗らないと意味を成さないんですよ、と警告しているんですね。
知らないって恐ろしい。。。
当然、以前から我が社では最低シーラー二回は当たり前、素材の痛みによっては、三回、四回...
と表面にシーラーの成分が現れるまで塗り重ね乾燥時間を守って繰り返し塗っています。
素材が
「もうコレ以上、シーラーは飲めません!」と言ってくるまで、たらふくに飲ませます。笑
こうして手間を惜しまず下地を作ってから、ようやく中塗りへと取りかかれる訳です。
僕の感覚で素材の変化を例えるならば、始めの素材がスポンジ。
一回目、二回目...のシーラーで、もめん豆腐。
中塗りで絹ごし豆腐にして、仕上げた後は、殻を剥いたゆで卵のようにツルツルにしていく感じでしょうか?
そうして仕上った屋根をみて見いると思わず頬ずりしてしまいたくなる事もしばしばあります。笑
タスペーサーの事は、また次回詳しく触れたいと思います。
それでは。