近年、木造住宅の外壁の8割がサイディングという統計が出ています。
サイディングと言っても窯業系金属系などがありますが、
窯業系という簡単に言うと強度を高めたりする為に、色々な素材が混入されたセメント板になります。
一見、表面は成形されて(木目調、レンガ調、ブリック調、など)きれいに塗装やプリントされているのでわかりませんが、断面や裏を見ればグレー一色のセメント系だという事がおわかりいただけます。
一般の方はあまり目にする機会ない部分です。
今回はその窯業サイディング(以降=サイディング)の外壁塗装時に気になるポイントを記事にしたいと思います。
1:そもそも塗装はなぜ必要か
2:どんなサイディングでも塗れば大丈夫でしょ?
3:チラシに外壁塗装○○万円て書いてあったけど?塗装価格はいくらぐらいが適正?
4:柄を活かしてクリアー塗装にしたいんだけど?
5:クリアー塗装が出来ないなら単純な一色になっちゃうの?
多くの方は、新築を購入されてから10年前後でコーキング工事や外壁塗装をしなくちゃいけないなんて知らなかった方の方が多いのではないでしょうか?
本来なら人生で最も大きな買い物と言われているマイホームですから、ほとんどの方は住宅ローンを組んで購入されていると思います。
毎月の支払から逆算して購入の目安にする計算方法も一般的ですが、その中に修繕費をどれくらい見込んだ方がいいとアドバイスされましたか?
新築ハウスメーカー業者はそのことについてアドバイスしてくれる営業マンがあまりいないと聞きます。
目の前に住宅購入を検討してくれているお客様がいるのに維持費の話までして購入を見送られたら上司に叱られますからね。
なので、知人の話しや近所の方が外壁塗装を始めたり、訪問販売の営業マンが「塗装しないとまずいですよ。」と言ってきて初めてやらないと家がどんどん悪くなってしまう物なんだと気づいたはずです。
なぜやらないといけないのか、
それは単純にサイディングは水分に弱いんです。普通のセメント(モルタルの事ですが細かい事は省略します)よりも弱いんです。
セメントと紙パルプ、木片などいかにも水に弱そうな成分が含まれていそうですね。
表面が様々な柄にコーティングされているので10年ぐらいは保護されて水に触れることがない限り問題ないのですが、パネルとパネルのつなぎ目(目地部)のコーキングが切れたり地震でサイディングが割れたりすると断面が水に触れてしまうようになってそこから徐々にサイディング自体がもろくなってしまいます。
また、最近では表面の保護塗装の性能が向上しているのもあって15年ぐらいメンテナンスいらずのサイディングも出てきていますが、それでもやはり表面の保護機能が切れると表面からも水分が吸水されてボロボロになってきますから、いつかは外壁塗装が必要になります。
では、そのまま放置したらどうなってしまうのか。
下記の写真のようになってしまい、ひどい建築会社が建てた住宅では15年ぐらいで内部の柱が腐食してしまう事もあります。
住宅一つ一つ、もっと言えば、同じような形状の建売住宅街でも、設計は同じ構造でも実際に施工している職人は違いますので、隣は大丈夫でも自分の家だけ老朽が早いという事もあるんです。
回りがやっていないからとまだ大丈夫だと過信せずに、出来るだけ10年経ったら一度プロの外装調査をされることをお勧めします。
ただ、建ててもらったところを含め、多くの建築会社やリフォーム会社、外壁塗装専門などはそういった詳細な構造まで知り尽くした診断ができない事の方が多く、
『チョーキングしていたら早く塗り替えないと』と勧めてきたり、
コーキングの表面がちょっとでもひび割れていたら『雨漏りしているからコーキング打ち替えて塗り替えしないと』とか、
優先順位として問い合わせが有ったらまず仕事が取りたいという意識が強い担当者がくるので、間違えて調査依頼してしまうと、必要以上に急がされたり、今やれば安くするとか、契約するまで帰らない営業マンもいまだにいるそうなので、声を掛ける前によーく業者選定をしてください。
特に支店を何店も持っている会社は、深~い知識を持った担当が来ることはまずないですからね。
一級建築士事務所とか建築士がいるとかは、新築の時にはとても重要な資格ですが、構造をいじらないような特に住宅塗装工事や屋根工事のメンテナンス工事に関しては、表面的な事しか教えてもらえないのであまり業者選定の基準にはならないかと思います。
ほとんどの会社は見積もり無料でやるのでそこで費用の心配はないのですが、その後しつこく連絡してきたり、契約を急がせたりする業者は、「せっかく来てもらって熱心なのに悪い」とは思わず、毅然とした態度でお断りして損はないと思います。
すこしでも急がせるという事は、お客様の為と見せかけて実は自分のノルマの為だったりすることがほとんどです。
本当にお客様の為と思って今まで運営して来ている会社は、どんどん外注にやらせて数をこなすようなことはしないので、逆にお待たせする事の方が多いはずです。
なぜなら自社で大事に育てた優秀な職人だけで施工をしている場合は、現在も職人さんは現場で手間暇かけて施工しているわけで、そっちを終わらせてすぐに次のお客様に移れるわけがないからです。
何社でもいいのでお客様の体力が持つ限り(笑)
業者選定をして、我が家の状態を把握してくださいね。
ちゃんとした業者がちゃんと見て本当にまだ急ぐ必要がないなら、「あと数年は大丈夫じゃないかな」と言ってくれるはずです。
少なくても弊社はそうしてます。
なので、2,3年してお客様から「そろそろ準備出来たし頼もうかな」とお声がかかる事も少なくありません。
ちゃんとした知識を持って、お客様の将来計画も考慮してアドバイスをさせて頂くという信念を忘れなければければ、こちらから催促しなくてもお客様はわかってくれているんですよね。
ただやはり、初回の診断のための訪問時は弊社でも警戒されて当然だと思います。
怪しい会社も多い業界ですからね。
<補足>
最近はインターネットも発達して、ホームページを持っている会社がほとんどです。
外装リフォーム業界も例外ではありません。というか競争が過熱しているそうです。特に外壁塗装は簡単そうに見えるらしく、異業種からの参入、ホームセンター、家電量販店、中には便利屋とかデイサービスの会社も参入しているそうです。確かに外注すれば簡単に業者に任せられるし、手離れは良さそうに見えるし、塗りたては誰が見てもきれいだし、取り扱う会社にとっては良い事ばかりに目見えます。
また、ずっと前から知っている名前の外壁塗装会社もあり、ホームページでも活気があるようなイメージのイベントをやったりでお問合せを頂くための事業戦略は様々です。
訪問販売も含め、そういった事業戦略は決して悪い事ではないと思います。
ですが、そうやって積極的に集めたお客様の10年15年の出口を見ていない会社が多いです。見ていないというか見えていないというか。
時に、つぶれていないという事は良い会社。という意見もあります。
ですが、今の日本には新規のお客様だけを狙った運営でも10年に一回の仕事なら当時の悪い噂も忘れられ、さらには新築がどんどん建っているのでどんなに悪質な工事をしても悪いうわさはある時を堺に当事者ではない限り忘れ去られ広がっていかないんです。
現に、15年前にある千葉県我孫子の町内会では○○ペイントに気を付けましょうという回覧板が回った事もあります。※お客さまから聞きました。
町内会で回るという事はよっぽどそのエリアでクレームに発展した住人の方が多くないとならないはずですので結構な事だと思います。
でも、今では普通にそのエリアで当時の会社の看板を掲げた現場を目にします。
何をお伝えしたいかというと、ただ契約がほしいだけで下請け業者に丸投げし数年で剥がれるような低品質の外壁塗装をするような関東に何店舗もあるようなリフォーム会社でもつぶれないという事です。
最後に
ちゃんとした工事をやってもらうための業者の選び方で基準にしてはいけないポイント
・支店が多い
・施工実績棟数が多い
・創業が長い
・保証が長い
・知名度がある
・高品質な自社塗料を持っている
・自社職人と表示
・しっかりしたホームページ
・お客様と映った写真を掲載
・専門の資格者
などなど
当社も何点か条件にはまりますね。(^-^;
何をお伝えしたいかと言うと、まずホームページが汚くても何でも中身をよく吟味してほしいという事です。
いい事ばかり言っていないか。よくよく考えると表面上の話しではないかと。
あとは会ってみて、提案を受けて一番確信をついてくれる、将来を考えたデメリットもちゃんと教えてくれる会社を選んでくださいね。
別に弊社じゃなくてもいいんです。
ちゃんとやってくれる会社に出会ってくれていれば。
選ばれなかったらより選ばれるような技術やお客様にとって役に立てるサービスを提供できるようにレベルアップしていきますから。
次回以降で取り上げる内容
2:どんなサイディングでも塗れば大丈夫でしょ?
3:チラシに外壁塗装○○万円て書いてあったけど?塗装価格はいくらぐらいが適正?
4:柄を活かしてクリアー塗装にしたいんだけど?
5:クリアー塗装が出来ないなら単純な一色になっちゃうの?
千葉県柏市を中心に、茨城県は土浦付近まで、埼玉県は草加市付近まで、東京都は墨田区付近まで、千葉県は千葉市付近まで、ご用
命があれば出来る限りお役に立てればと思います。
外壁塗装や屋根の葺き替えなら外装専門のシャインまで