上図にあるように基本的なモニエル瓦の棟の造りは単純で、棟の釘は下の垂木で固定されているだけですので、この釘が抜けてしまうと外れてしまいます。
これはケラバ(屋根の端っこの瓦)も同じで、下地の木材に釘で留めてあるだけなので、経年で釘が徐々に浮いてくると外れて落ちてしまいます。
屋根材自体は丈夫でも構造自体はメンテナンスを要します。現状ままでは雨水が釘周りから浸入し、中の木材を濡らしてしまいます。
木材は濡れると腐食していきます。すると釘がさらに効かなくなり、加速度的に釘は飛び出してきます。
すると穴は大きくなり雨水の浸入量が増え・・と悪循環に陥ってしまうのです。先ず釘を打ち込み直します。
それだけでは不十分なので釘頭にコーキングを7mm以上盛り付けます。釘の経年での飛び出しは抑制できませんが、飛び出しても大丈夫なように厚めに盛り付けるのです。