M様邸はパネル自体の劣化が少し進行していたので
浸透して素材表面を強化してくれるファイン浸透シーラーを使います。
メーカーのカタログなどに記載されている基本仕様の下塗り材は
活膜と言って、既存の塗膜がまだしっかりしている事が条件です。
チョーキング現象程度なら基本仕様の下塗りで対応可能ですが
所々に塗膜が取れて素材が見えてしまっている状態になっている場合は、
劣化の著しい素材に当たり、本来下塗り材を変えなくてはいけません。
ほとんどの国内塗料メーカーカタログの細かい注意事項の部分に記載されています。
ですが、一般的にあまり使用されていないのが現実です。
恐らく、塗り替えて5年以上経過してからでないと違いが
見えてこないからだと思います。
また、塗膜の形成について探究し続けていないと判らない世界ですので
営業中心の会社や総合リフォーム店のスタッフでは、例え一級建築士が居ようが
別世界なので、理解できないと思います。
当然、塗膜が割れたり剥離したりし、素材劣化が進みますが、
お客様は気付かないまま10年、15年後の塗替えで余分な補修費用が
必要になってしまいます。
せっかく高額な塗装工事をしたのにもったいないですよね。