とても気の良い奥様で、つい熱心にいろいろ診断してしまいました。
午後は提案にお伺いし、ご要望をまとめて最終見積もりの作成と、新規お見積り依頼3件のスケジューリングの対応です。
毎年10月からはお問い合わせも増える繁忙期、早めにお見積り依頼を頂かないと年内完工希望のお客様の対応が難しくなってしまいます。(少数精鋭の専属職人会社の弱点ですが・・・。)
これから外装メンテナンスをご検討の皆様へ一言二言
勧める内容は業者によってまちまちで、何を信じていいのか、特に外壁とか屋根のメンテナンスを依頼するときには大変に迷われると思います。
例えば施工したらいい時期も本当に適当が多い。
「今すぐじゃないと危険」にはそれこそ危険なので信じない方が無難です。焦らせる会社には焦らせるなりの理由があると思っておいて間違いないです。
「近くでやってるからすぐなら足場が移動出来て安くなる」とか、「モニターになってもらえるなら安く出来る」とか、
ひと昔に前に流行った訪問営業のセオリー的なトークだったんですが、一回りして今またそのような営業スタイルが復活しつつあります。
特に住宅を購入して、10年程度の小さいお子さんがいるご家族はそんな手法があった事すら知らないので、引っかかってしまう傾向にあるようです。建売住宅系の住宅密集地周りには特に・・・。
ご両親が戸建ての持ち家ならご経験を聞いてみるのも手ですよ。
高額な工事だったのにすぐに剥がれて保証もしてくれなかったなんて日常茶飯事に起こっていた時代ですから。
未だに知らん顔して生き延びてる会社もたくさんありますからね。
中には町内会の回覧板で「株式会社○○塗装の営業に注意」というエリアもありました。
ほとぼりが冷めて今でもきっちり生き残っていますし。
昔はなかったけど今では当然のインターネット検索で情報収集が大切です。
ですが、今や弊社も含めインターネットで外壁塗装の会社情報や紹介サイト情報は蔓延していますので、それはそれで迷ってしまうそうです。
そんな中でもよくある傾向としては、光触媒塗料、無機塗料の誇大広告的な表現には気を付けてほしいものです。
30年汚れない?30年何もしなくてもいい塗料?
これって嘘ではない部分もあるのが難しい所。
シーリングは?地震で割れたら?埃は?排ガスは?コケの繁殖は?
どんな超低汚染系の光触媒塗料でも雨が当たらない軒下や玄関前は埃が蓄積していきますからね。
効果は嘘ではないんです、それを誇張して売る営業マンが多過ぎる。たぶん自分たちでも本当の性能が分かっていないから悪気がないのかもしれませんが・・・。
100%汚れない塗料も100%30年何もしなくていい外壁塗装はあり得ません。
塗装ではどうにもできない部材と部材の連結が住宅外壁なんですから。
鉄筋コンクリート外壁や鉄骨のタワーなんかなら何とか30年も夢じゃない塗料はあるかもしれません。
でも、30年実際に何もしなくても耐久した塗料はこの世にないはずです。
要は試験的な結果を重視するのか実際の現実を重視するのかの違いです。
15年耐久の塗料は施工技術が追い付いていれば実現可能ですが30年はちょっと言い過ぎ、ガルバリウム鋼板のような部材から製造している製品ならあり得ますが、塗料は半製品。もともとある物に塗るわけですから、そのものがせめて20年持つものじゃないと。
それなら塗装であと10年引き延ばすことは可能かもしれません。
なので住宅の外壁や屋根となると、現実とはほど遠いと気づいてほしいです。
特に屋根材。約15年前からnoアスベストになってその当時に製造された窯業系建材(薄型スレート材)自体の強度が弱っているのに、そこに30年耐久の塗料を塗れば大丈夫なんてあるわけないですね。
今、築10~15年を迎える建材は特に注意してほしいです。
割れが多い屋根材、砕けが多い屋根材が非常に増えていて、優良な住宅メーカーは自主的に無償で張り替えかガルバリウム系の屋根材でカバー工法か、シングル材を重ね張りかで対応しているほどです。
ですので、今こそ診断が必須です。
最近では10mぐらい伸びる高所カメラの使用が多くなっていますが、
出来るなら屋根に昇って近接して診断しないと、触らないと。
遠距離の画像では本当の劣化診断は出来ませんよ。
本気で外装リフォームと向き合って商売をしていく気があるなら、そこら辺に対して気づいてほしい。
高いレベルでの相見積合戦なら大歓迎ですから。
それでいて弊社より優れた提案力があって弊社より価格が安かったら潔く引きますし、弊社のさらなる向上になりますから。
誰が悪いとかではないと思ってます。
ただ、外装リフォーム業界は劣化状態も千差万別、明確なルールや基準が設けられないのが難しい所だと感じています。
なんか愚痴っぽくなってしまいましたが、今日はもうこの辺にしておきます。
明日は、午前中は老人ホームのお見積りに、昼は8年前に外壁塗装を行った御年77歳のご主人から久しぶりに連絡を頂いたので昼食をご一緒させていただく予定です。
当時、幼稚園生だったお孫さんも今や中学生と聞いて時間経つの早いなーと感じて物思いにふけりました。