
外壁の色あせが気になってきた、屋根はまだ一度も見てもらったことがない。家を建ててから年数がたつと、「うちはそろそろ何かしたほうがいいのかな」と気になりますよね。
- 一般的な目安として、築10年前後でシーリングと屋根の点検、築13〜20年で初めての塗り替え、築25〜30年で2回目の塗り替えと屋根の下地、築30年を超えたらベランダや瓦屋根の作り直しを考える時期が来ます。
- 柏市の家は、建った年代によって使われている屋根材や外壁材に弱点があり、目安より早く傷む家もあります。
- ただし、築年数はあくまで目安です。最後は、家の健康診断のつもりで、建物の中まで確かめられる会社に点検してもらってください。
築年数ごとの、外壁・屋根の手入れの目安

| 時期 | 見るところ・考えること | 主な工事 |
|---|---|---|
| 築10年前後 | シーリングの切れ・痩せ、屋根材の割れ、棟板金の釘の浮きを点検する時期 | 初めての点検 |
| 築13〜20年 | 初めての塗り替えを考える時期。屋根は塗るか、カバー工法にするかの分かれ目 | 外壁と屋根の塗り替え |
| 築25〜30年 | 2回目の塗り替え。棟板金の下の木や、屋根の防水シートの寿命も近づく | 塗り替えと屋根の下地の確認 |
| 築30〜40年 | ベランダの笠木や防水、瓦屋根、雨漏りの入口を作り直す時期 | 葺き替え・笠木交換など |
表は左右に動かしてお読みいただけます。
築10年前後:まずは点検から
新築から10年ほどで、外壁の目地や窓まわりのシーリングに、切れや痩せが出始めます。屋根材を作っているケイミューのカタログにも、コロニアルクァッドは「10年毎のメンテナンス」と書かれています。
この時期は、すぐに塗り替えるより、まず傷みの場所を確かめる時期です。棟板金(屋根のてっぺんの金属の板)の釘が浮いていないか、ベランダの継ぎ目にすき間がないかを見ておくと、あとの工事が小さくて済みます。
築13〜20年:初めての塗り替えを考える時期
初めての塗り替えのご相談は、築13〜15年ごろに多く頂きます。外壁のチョーキング(触ると白い粉がつく)や色あせ、ひびが出てくる時期です。
屋根は、ここで「塗るか、カバー工法にするか」が分かれます。柏市I様邸は築19年で初めてのお手入れでしたが、屋根はコロニアルNEOだったため、塗装をせず金属屋根を重ねました。柏市S様邸(築15〜20年)も、割れや欠けの多いコロニアルNEOでした。
築25〜30年:2回目の塗り替えと、屋根の下地
2回目の塗り替えの時期です。外壁や屋根の表面だけでなく、棟板金の下の木(貫板)が湿って黒ずんでいないか、屋根材の下の防水シートが傷んでいないかも確かめます。下の木が傷んでいる場合は、塗装と一緒に棟板金の下地を交換します。
1990年代から2000年代前半に建った家に多い「直貼り」のサイディングは、壁の中に湿気がこもり、この時期に凍害(塗膜の膨れや剥がれ)が出ていることがあります。柏市K様邸(築25年以上)では、湿気を逃がす塗料を選んで塗り替えました。
築30〜40年:作り直しを考える時期
ベランダの笠木(手すり壁の上のふた)や防水、瓦屋根、雨漏りの入口など、塗装だけでは直らない場所の作り直しが増えてきます。柏市O様邸(築33年)では、ケラバ(屋根の端)の瓦が落ちたセメント瓦を葺き替えました。柏市K様邸(築40年)は、2回のお手入れを経た家で、ベランダ笠木のすき間から雨水が入り、下地の木を交換しました。

柏の家は「何年ごろに建ったか」で、早く傷む場所が分かる

築年数の目安より早く傷むことがあるのが、建った年代ごとの屋根材と外壁材です。
| 建った年代・建材 | 弱点 |
|---|---|
| 1990年代〜2000年代前半 | 外壁の「直貼り工法」のサイディング。壁の中に湿気がこもりやすく、塗膜の膨れや凍害が出やすい |
| 1996年〜2008年ごろ | パミール、コロニアルNEOなど初期のノンアスベスト屋根材。早いものは築10年ほどで割れや剥がれが出て、塗装では直らない |
| 2000年代以降 | 塗料がくっつきにくい「難付着サイディング」。下塗りを選び間違えると数年で剥がれる |
| アスベストを含む古いセメント瓦やスレート | 撤去に手間がかかり、工事の方法と費用が変わる |
表は左右に動かしてお読みいただけます。
柏市が公表している住宅の資料では、柏市の持ち家は2001〜2005年に建ったものも多く、上の表のちょうど真ん中の年代にあたります。柏の家に多い屋根材の見分け方は、柏市の屋根修理・外壁補修のご案内にまとめています。
お手入れの費用と工期

外壁と屋根を別々の時期に工事すると、足場代(約15万〜25万円)を2回払うことになります。点検で両方の状態が分かれば、時期をそろえるかどうかを一緒に考えられます。30坪前後の家で外壁と屋根を塗る場合、工期は約2週間です。
工事ごとの費用の目安は、外壁塗装の費用と見積もりの記事と、柏市の屋根修理・外壁補修のご案内にまとめています。
結論:築年数はあくまで目安。最後は家の健康診断で決める

ここまで築年数ごとの目安をお伝えしましたが、実際にお家を見てきて感じるのは、築年数だけでは、直す時期も直す場所も決められないということです。
築10年ほどの家で見つかった、見えない雨水の通り道
築10年ほどのお家のお施主様から、ご相談を頂いたことがあります。ハウスメーカーの10年点検では、何も指摘がなかったそうです。
伺って確かめると、ベランダの腰壁(手すり壁)の外側にある外壁パネルの継ぎ目から雨水が入り、下の軒天に長い間水が伝わって、腐食が始まっていました。傷みの進み具合から見ると、新築のときから継ぎ目にすき間があったと考えられます。10年点検で見落とされていた可能性が高い例です。
築30年以上でも、すぐに工事をしなくてよい家もある
反対に、築30年以上たっていても、雨漏りが一つもなく、外壁にも屋根にもよい建材が使われ、丁寧に施工されているお家もあります。見た目は色あせていても、「今すぐ絶対に工事しなければならない」とは言えない、とてもよい家だと感じることがあります。もちろん、お手入れをしておくに越したことはありませんが、築年数が長いというだけで工事を急がせることは控えています。
見た目・築年数・建てた会社では判断しない
どこのハウスメーカーで建てたか、築年数が浅いか、見た目に何ともないか。それだけで判断すると、家の本当の状態を見誤ることがあります。健康診断の一環として、築10年でも放っておくと建物の内部にどんな影響があるのかまでしっかり予測できる、診断力のある会社に点検してもらうことが大切だと考えています。
現地調査はおおむね1時間から1時間半、診断書は7日前後でお渡しし、今すぐ直す場所と、まだ様子を見てよい場所を分けてご説明します。台風の直後や地震の直後にご依頼頂ければ、無料で点検に伺います。
正直にお伝えすると、私たちの会社も、診断士としての有資格者だったとしても、全員が完璧に診断できるというわけではないのが実情です。私自身も、現場を見るたびに新しい気づきがあります。新しい住宅の構造や建材が生まれるたびに、今までになかった、予測できない不具合が出てくることもあります。だからこそ、学び続けることが何より大事だと思っています。
柏市の施工事例
4件の事例は左右に送ってご覧いただけます。
よくあるご質問
柏の家に多い屋根材の見分け方と、柏市の施工事例は
あわせて読みたい記事
この記事の監修・執筆
|
古住 直輝(株式会社シャイン 代表 / リウォール診断士 監修)
築年数ごとの目安は、お手入れを考えるきっかけとして役に立ちます。ただ、築10年でも見えない場所で傷みが進んでいる家もあれば、築30年を超えてもよい状態を保っている家もあります。最後は家の構造まで判断できる診断の経験がものをいいます。私自身も現場を見るたびに学び続けながら、急ぐべき場所と、まだ待てる場所を正直にお伝えしています。
|











