本日は瓦屋根の雨漏りについてのピックアップ事例です。
更に今回はシャイン流山店長堀越が担当したお客様の事例も元にを詳しく解説していきます!
【瓦屋根からの雨漏り~その原因と施工事例~】です!
瓦屋根は耐久性の高い屋根材です。
しかし、強風によって飛来物などが当たると瓦がひび割れたり欠けたりしてしまう可能性があります。
また、築年数の古い住宅ですと当時の施工方法や経年劣化などによって瓦の固定力が十分でない場合もあります。
すると、瓦の固定力が弱まったことにより浮いてしまった瓦が台風等の強風によって吹き飛ばされてしまったり落下してしまうという事例が数多く見られます。
ひび割れ・欠けている瓦をそのまま放置していると、他の瓦に影響してしまい瓦のズレや別部分の破損に繋がってしまうだけでなく、
ひび割れや欠け、脱落している箇所から内部に雨水が侵入してしまいルーフィング(防水紙)の劣化により雨漏りを引き起こす可能性もあります。
最も割れやすい箇所は【棟瓦】です。
棟瓦は屋根のてっぺん取り付ける瓦です。
てっぺんにある為、瓦同士の接合部分が多い箇所です。
その為、地震の揺れや台風の風雨の影響を最も強く受ける箇所となります。
揺れ幅が大きくなるのも要因の一つです。
棟瓦は、関東と九州では瓦の固定方式が異なるケースが数多く存在します。
九州では、台風が直撃しやすい地域である為、瓦を一枚ずつを固定して強固にする傾向があります。
しかし関東では、台風の直撃より地震対策を優先させる傾向があります。
瓦全体を固定させずに、耐震構造を維持するため瓦は乗せて重ねる(瓦先端部と漆喰を頼りにした固定方式)だけという方式が大半です。
また、積み上げ構造(のし瓦+冠瓦)により瓦が高く積み上げられているため不安定になり、自重が集中し下の瓦に圧力がかかります。
そのため、瓦の棟の部分は大きな力がかかりズレやすい傾向にあります。
次に割れやすい箇所は【ケラバ瓦(屋根の端に取り付けられている瓦)】です。
ケラバとは、屋根の端部にある箇所です。
強風などの影響を直接受けやすい為、長年の風雨や紫外線によって瓦が脆くなり、ひび割れや破損が起こります。
そして、最悪の場合瓦が落下てしまう可能性があり周囲に甚大な被害が及んでしまうかもしれないのです!
特に古い住宅では、鉄釘などで固定されていることが多く、風雨の影響を受けた釘が錆びて膨張し、瓦を内側から割ってしまったり固定力を失ってしまうことがあるのです。
新品のルーフィング(防水紙)は弾力性がありしなやかです。
しかし年数が経つにつれて弾力性が無くなり、硬くゴワゴワとした手触りになります。
柔軟性を失ったルーフィング(防水紙)は少しの衝撃でも破れやすくなってしまっています。
ルーフィング(防水紙)のすぐ下には野地板と呼ばれる屋根の下地材が設置されています。
ルーフィング(防水紙)が破れてしまうことにより、そこから雨水が野地板に染み込んでいきます。
野地板は木材です。
木材の野次板が水分を含んでしまい、そのままの状態が続くと腐食が進んでいきます。
そして、最終的に雨漏りが発生してしまうのです。
【シャイン流山支店・堀越店長の解説】
屋根瓦は塗装の必要はなく、雨漏りの心配はないと思われがちです。
でも瓦の下の防水紙には寿命があります。
どうしても年数が来ると防水紙が破けてしまい雨漏りの原因となることが多いのです。
瓦だから雨漏りの心配がないということではなくて、年数が経てば雨漏りは警戒する必要があります。
ケラバ、とは破風板の上端に位置する箇所を指します。
屋根の一番先端部の部位に当たります。
ケラバと破風板は、どちらも屋根の端に位置する部分ですが、役割と場所が異なります。
ケラバは屋根の妻側の端を指し、破風板は軒先の先端に取り付けられる部材です。
ケラバも破風板も、風が巻き込み一番隙間が生まれやすい場所でもあります。
ルーフィングは屋根材から露出しやすく露出した部分に直射日光を長期間浴びると、アスファルトが酸化・硬化したのち、ひび割れを起こします。
※ルーフィングの多くがアスファルト製であるため「アスファルトルーフィング」とも呼ばれます。
ルーフィングの破れや裂けに注意が必要な箇所は、【釘・タッカーの打ち込み部分】です。
タッカーとは、大型のホチキスのような道具です。
主なルーフィングの施工方法は、タッカーでホチキスの様にルーフィングを打ち込んでいく方法です。
この方法ですと、野次板の下地やルーフィングに穴が開くため、経年で穴が広がることもあります。
※そのようなことが発生しないよう、シャインでは粘着式ルーフィングを使用しています!
ルーフィングについて詳しくは流山支店のスタッフブログをご覧ください!
➡屋根の中で一番重要って知ってた?【ルーフィング】の基礎知識を徹底解説!選ぶ際のポイントや絶対に選んではいけない製品などを紹介
漆喰(しっくい)とは瓦屋根特有の塗り材です。
屋根のてっぺんにある棟瓦という部材と平瓦の間の隙間を埋める役割を持っています。
この漆喰は常に剥き出しの状態にあります。
その為、雨風や紫外線を直に受けて劣化しやすく、痩せや剥がれが生じたり地震や衝撃が原因でひび割れが起こります。
これらの漆喰の劣化を放置していると、剥がれやひび割れた箇所から雨水が浸入して内部の屋根材を傷めてしまう為、雨漏りを引き起こしたり内部の葺き土が流れ出てしまうこともあります。
この漆喰の劣化により棟瓦の不具合に繋がるケースが非常に多くあります。
漆喰が劣化することにより、棟瓦が歪んだりズレてしまうと下の平瓦をしっかり固定できなくなってしまいます。
そうすると、隙間から雨水が浸入してルーフィング(防水紙)まで雨水が達し、室内まで雨漏りが発生してしまいます。
雨漏りの発生個所は天井の中心になることが多いです!
※山間部や内陸部など、冬になると急激に冷え込む地域ではこういった凍害が多く発生します。
凍害が起こりやすい瓦は【素焼瓦(無釉薬瓦)】です。
素焼瓦は釉薬をかけずにそのまま焼き固めているため吸収性が高いため凍害が起こりやすくなります。
また、【いぶし瓦】も素焼瓦に燻し処理を施したものなので無釉薬瓦であり吸収性が高く凍害が起こります。
陶器瓦とは、瓦表面に釉薬(ゆうやく)という薬剤を塗り高温の窯で焼き固めて生成する瓦です。
陶器瓦は、表面がガラス質となり防水性が高くなり凍害リスクも低くなります。
しかし、本来凍害に強い陶器瓦でも経年劣化により瓦表面の釉薬に微細なヒビが入ることがあります。
そこから水が浸入し凍結と融解を繰り返し表面の剥がれから割れに繋がります。
家は陶器瓦だから安心!と思わず定期的なメンテナンスを行いましょう!
凍害について詳しくは流山支店のスタッフブログをご覧ください!
➡寒冷地にお住まいの方は要注意!凍害の劣化症状を徹底解説
K様邸の屋根は、瓦屋根で築45年のお住まいでした。
お悩みは2階からの雨漏りです。
2階の廊下の雨漏りでお困りでした。
残念ですが、瓦屋根には屋根カバー工法を施工することはできません。
メンテナンスを考えている方には「屋根葺き替え」が圧倒的にお勧めです!
葺き替え工事では既存の瓦撤去、下地処理、ルーフィング(防水紙)撤去から始まります!
屋根の棟瓦と既存の屋根材を撤去していきます。
まず棟から外していきます。
棟瓦を外したら次は袖瓦を外していきます。
手作業で瓦を一枚ずつ丁寧に剝がしていきます。
瓦屋根の瓦を固定するための「瓦桟」と呼ばれる木材を撤去していきます。
下地となる野地板に腐食・カビ・反りなどがないか確認し、古い野地板の下地の上から新しい野地板の下地を張り付けていきます。
野地板は、既存の木部の上から新しい下地の木材となるものです。
新しい防水シート(ルーフィング)を全体に敷いていきます。
★シャイン流山支店・堀越店長のルーフィングについてポイント解説★
ルーフィングは重なり部と呼ばれるルーフィングを2重に貼る働き幅があります。
その為、施工時は注意が必要です。
防水シート(ルーフィング)は屋根において雨漏りを防ぐために非常に重要な役割を果たしています。
使用した防水シート(ルーフィング)は田島ルーフィングの「粘着式ルーフィング」です。
改質アスファルトルーフィングと性質は同じですが、片方の面がシールのようになっているルーフィングです。
粘着式なので、タッカーや釘を使わずに施工が可能です。
その為、雨漏りのリスクが低いという点が最大の特徴です!
タッカー止めは点での固定なのに対し、粘着式ルーフィングは面での固定になるため隙間なく、強靭に密着出来ます!
近年普及率が大幅に増えており、シャインではこの粘着式ルーフィングを使用しています。
屋根全体を防水シートで覆って完了です。
最後に新しい屋根材を屋根の形に合わせながらカットし、ビスを使って設置して完成。
使用した屋根材はアイジー工業の「スーパーガルテクト」です。
スーパーガルテクトとは、近年主流の【ガルバリウム】の素材を用いた【軽量金属瓦】です。
耐震を考慮し安定素材の為、メーカー保証が最大25年付く商品となっております。
瓦屋根からの雨漏り~原因と工事について少しでもお分かりいただけたでしょうか?
シャインでは、有資格者による確かな診断力を武器に、お客様に最も合った提案をさせていただきます。
そしてシャインは常時
『無料見積もり』『無料診断』『無料相談』
を行っております!
築10年を過ぎたら是非定期的なメンテナンスを!
どんな些細な事でも構いません。
シャインではお客様に寄り添った丁寧な対応を心掛けておりますのでお気軽にお問い合わせください!




