柏市周辺 サイディング壁(ボード)の外壁塗装を失敗しない為には?
外壁塗装で失敗しない為に~サイディング壁(ボード)の中には通常の塗装が出来ないものが存在します。
現在、ほとんどの家の外壁はモルタルかサイディング材で出来ています。
今回はサイディング材について詳しく説明していきたいと思いますのでお付き合い下さいませ。
サイディング材とは、建物の外壁に貼る仕上げ用の板材の事です。
工場であらかじめ成型された板=(これをサイディング材と言います)を壁に貼っていくことで外壁が完成します。
サイディング材の中には、通常の塗装を施してしまうと塗料が壁に密着せずに塗料が剥がれてしまう可能性のあるサイディング材が存在します。
そのようなサイディング材を『難付着サイディングボード』と言います。
外壁塗装に失敗してしまう可能性のある『難付着サイディングボード』について詳しくお話をしていきたいと思います。
外壁塗装に失敗してしまうかも!難付着サイディングボードとは?
難付着サイディングボードは出荷時に特殊加工(無機コーティングや光触媒コーティング等)が施されており、表面に汚れがつきにくく耐久性も高い為、メンテナンス期間が長い事が特徴のサイディング壁なのですが...
実は、『塗料も付かない』困りもの……のサイディング壁なのです。
そして、メンテナンスが難しいので知識のない施工会社が施工すると不具合の原因になるため注意が必要です。
難付着サイディングボードの外壁塗装で失敗しないためにも、塗装する際のポイントしっかりおさえましょう。
ほとんど見分けが付かない!通常のサイディング壁と難付着サイディング壁。
難付着のサイディング壁とそうでないサイディング壁を比べてみました。もう、ほとんど見分けは付きません...しかし、自宅のサイディング壁が『難付着』なのか『難付着ではない』のかを簡単に見分ける方法があります!
難付着サイディングボードなのか、そうでないのか?
難付着サイディングボードの可能性がある場合、塗装の際の注意点等を詳しく説明していきたいと思います。
『チョーキング現象』と難付着サイディングボードの見分け方
難付着サイディングボードの見分け方のお話の前に、まずは『チョーキング現象』とは何かを説明致します。
築10年以上経過している家の外壁を手でこすると白っぽい粉が付く症状。
この症状を『チョーキング現象(白亜化現象)』といいます。
『チョーキング現象』とは、外壁を手でこすると白っぽい粉が付く症状の事です。
これを踏まえて難付着サイディングボードの見分け方のお話に進めさせて頂きます。
『チョーキング現象』を踏まえまして、難付着サイディングボードの見分け方
外壁のメンテナンスをしたいけれど、自宅の外壁が難付着サイディングボードで施工されているかわからない。
家の設計書や仕様書をどこに仕舞ったかわからないという方でも見分けるポイントがあります。
簡単にに話をさせて頂きますと……築10年以上経過した『難付着サイディングボード』 ↓チョーキング現象は発生しません。(外壁をこすっても手に白い粉が付かない)
築10年以上経過した『通常のサイディングボード』
↓
チョーキング現象が発生する。(外壁をこすると手に白っぽい粉が付く)
難付着サイディングボードは、何故『チョーキング現象』が起きないのでしょうか?
難付着サイディングボードは先述致しました通り、サイディング壁に無機コーティングや光触媒コーティングなどを施してあるサイディングボードのことです。
その為、汚れにくく耐久性が高いのでメンテナンス期間が長くなり、塗膜の劣化が起きにくくなります。
その結果、手に白い粉が付くチョーキング現象が発生しにくくなるのです。
通常のサイディング壁でも、築10年ほどではあまりチョーキング現象(白亜化)は発生しません。
築10年以上経過しているけれど外壁に艶が残っており、チョーキングも発生していなければ難付着サイディングボードである可能性が高くなります。
また、光触媒などの技術が外壁材に用いられ製品として広がり始めたのが2001年以降なので、新しい建物ほど難付着サイディングボードの可能性が考えられます。
チョーキング現象は塗膜の劣化から起こるものなので、粉が手につくという事は塗装の時期の目安となります。
しかしチョーキング現象は、塗膜自体の機能が失われつつある状態ではありますが、今すぐに塗装が必要という事ではありません。
『チョーキング現象が出ているから、すぐに塗り替えた方がいい』というのは良くない業者が使う営業トークのひとつです。
すぐに塗り替える必要はありませんが、早めに点検をすることで異変が起きた時に対処しやすくなります。
外壁を塗り替える時期がそろそろ来たよ…という家からのサインではありますので、早めのメンテナンスをお勧め致します。
なぜ難付着サイディングボードは外壁塗装の際に注意が必要なの?
通常の塗装の場合は高圧洗浄と補修を行った後、下塗り→中塗り→上塗りと塗装をします。
しかし難付着サイディングボードの場合、コーティング部分が下塗り材を付着できないようにしてしまうのです。
光触媒コートの場合も下塗りを光で分解し、付着力を弱めてしまうため徐々に塗膜が剥離してしまいます。
下の画像は、他社で難付着ボードに通常の塗装を施してしまった事例です。
難付着ボードに通常の塗装
セキスイの難付着ボードに塗装
先述致しました通り難付着サイディングボードは外壁塗装メンテナンスの際に注意が必要というだけで、塗装が全くできないということはありません。
専用の下塗り材を使用することで、難付着サイディングボードなどの塗料が付着しにくい外壁材にも塗装ができるようになりました。
その為、下塗り材の選定が非常に重要なポイントとなるのです。
・通常の下塗りと、専用の下塗りは何が違うのか
・難付着サイディングボードに、通常の下塗り材を塗装するとどうなるのか
をシャイン独自の実験で調べてみました。
難付着サイディングボードに通常の下塗り材を使用して塗装をしたもの(左)、専用の下塗りを塗装したもの(右)を用意します。
今回難付着サイディングボードはケイミューの「エクセレージ・光セラ15 ARTIER」を使用しました。
碁盤目状に塗膜をカット
テープを使って密着性を確認
通常の下塗り材を使用
専用の下塗り材を使用
このように、難付着サイディングボードに通常の下塗りを行っても塗膜が密着していないことがわかります。
通常の下塗りでも一見塗装ができてるように見えますが、塗膜が密着していないので早い段階で塗膜が剥がれてきてしまいます。
この様に難付着サイディングボードを塗装する際は、下塗り材の選定が非常に重要なポイントとなります。
難付着サイディングボードを外壁塗装する際は、一般的に専用の下塗り材を塗布する必要がありますが、難付着サイディングボードの種類によっては通常の下塗り材でも塗装が可能な場合があります。
こちらはケイミューの光触媒処理が施されている「フィルテクト・光セラ16 ARTIER」を使用した実験です。
先程と同じく左が通常の下塗り材を使用、右が専用の下塗り材を使用したものです。
カットしてテープで剥がします
通常の下塗り材でも剥がれません
先程同じメーカーのケイミューのエクセレージで塗膜の剥離実験を行った際、通常の下塗り材では塗膜が剥がれてしまいましたが、フィルテクトでは剥がれません。
こちらは、ニチハのプラチナコート30が施されているMG・Fu-ge プラトストーン プレミアム(ELS212)を使用した実験です。
カットしてテープで剥がします
通常の下塗りでも剥がれません
上記の実験でわかるように、同じメーカーが出している外壁材でも、通常の下塗り材が使用できるものとできないものがあります。
ただ、こちらはあくまでも実験ですので、この外壁材は通常の下塗りが100%大丈夫というものではありません。
その家の状態や環境によって使用できる下塗り材は変わってきます。
外壁塗装をする際は建材の特徴をしっかり熟知し、環境に適した塗料の選定が必要です。
サイディング壁(ボード)の外壁塗装で失敗しない為に……
難付着サイディングボードはもちろんサイディングの外壁は、上塗りよりも下塗りの選定が長持ちの最も重要なポイントになります。
下塗り材が外壁材に適していないと、高額の外壁塗装を行ってもすぐはがれてしまう可能性があるのです。
昨今、各メーカーより高機能サイディングボードが多数販売されているので、下塗り材の選定には注意が必要です。
外壁塗装を行う際は塗料だけでなく、建物と建築資材についてしっかりと知識を持った業者を選びましょう。
外壁塗装は下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りを行えばいいものではありません。
シャインでは塗装が難しい外壁材を塗装する場合は、外壁塗装を行う前に塗膜がちゃんと外壁に密着するかの塗装テストを行っております。
難付着サイディングボードの施工事例です。
画像をクリックして是非ご覧ください!